育児中ちゃめの喜怒哀楽

夫と1歳娘との日々、過去の思い出を小説っぽく綴ります。

増えた体重と下がった骨密度

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弟の身体測定

先日、健康診断があった。

 

まずは身体測定。

身体測定といえば、思い出すことがある。

小学1年生だった弟、

身体測定の日、学校から満面の笑みで帰ってきた。

そして、これ以上ないドヤ顔で母に言った。

 

「ねえ!すごいことが起きた!!

俺さ、かあくんより身長低いじゃん!?

全然身長違うじゃん!?

でもさ、でもよ!

かあくんに座高では勝ってた!

すごいよね?あの、かあくんだよ!」

 

かあくんは背の順で一番後ろ、そして、弟は一番前だった。

3年生だった私は、

あの背の高いかあくんに弟が

身体測定で1つでも勝てる項目があったことに

驚いた。

そして、弟に

「え!!本当に!!すごいじゃん!!」

と拍手を送った。

 

一方、母は頭を抱えていた。

この勢いだと、弟は学校中で言いふらしているだろう。

先生は苦笑いするしかなかっただろうし、

お友達も

身体測定で、一番小さいクラスメートが一番大きいクラスメートに勝ったことに驚き、

帰って親に言うかもしれない。

とんだ恥さらしである。

 

母は、ペンと紙を用意した。

そして、

立った人と座った人の絵を描いて、

座高が高いことの意味を説明してくれた。

当時の私たちは、

足が速い方がかっこいいというのは分かっていたが、

足が長い方がかっこいいというのには、イマイチピンと来なかった。

しかし、母の口調から、

友達より身長が低く座高が高いのは、

決して喜ばしいことではないというのはわかった。

 

大人になった今、身体測定の度にそのことを思い出し、

ちょっとニヤついてしまう。

それにしても、

かあくんはどれだけ足が長かったのだろうか。

そして、

弟の足はどれだけ短かったのか。

 

増えた体重の心当たり

そんなことを考えながら身体測定を済ましていると、

体重を量ってくれた人が近づいてきて小声でこう言った。

「ちゃめさん、去年より体重が5キロ増えてますが

心当たりはありますか?」

 

「5キロ」

に衝撃を受けながらも、

心当たりはあった。

というより、心当たりしかない。

 

1日のほとんどを家で過ごす毎日。

小腹が空いたら手の届くところにお菓子。

自分のご飯以外にも娘の食べ残しを食べる。

お店では大盛りを注文。

移動は車。

娘が遊んでいる間、ママ友と座っておしゃべり。

 

どうだろうか。

食べているのに、全然動いていない生活

浮き彫りになっている。

むしろ、

こんな生活をしていて5キロ増くらいで済んだことに

感謝しないといけない気もしてきた。

 

産後太りと私

「産後太り」

という言葉があるが、先日まで私は無縁だと思っていた。

実際、出産してからしばらくは、

いくら食べても太らなかった。

むしろ自分史上一番痩せていた。

産後、親戚に会うと、

「ちゃめちゃん!

すごい痩せたけど大丈夫なの!?

ちゃんと食べてる!?」

普段大盛りを食べているのに

心配されるほどだった。

そんなこともあり、

自分は食べても太らない体質かもしれないという思いが

湧いてきた。

(過去何度かぽっちゃり期があったというのに、

よくそんなことが思えたなと今は思う)

 

おそらく、つわりですごく痩せ、

そこまで太らないまま出産し、

産後は授乳でカロリーを上手い具合に消費してくれたのだろう。

娘が大きくなるにつれ、授乳回数が減り、ついに断乳

それなのに、変わらず大盛りを頼み、ろくに運動もしていない。

 

こうして自分で分析してみるとわかる。

 

太って当たり前だ。

 

去年の体重が自分史上一番痩せていた体重だったので、

5キロ増といっても、私の通常体重に戻った感じであった。

しかし、

この生活を変わらず続けていると、太る一方

だということはわかった。

さて、どうしようか。

 

非常に高い骨密度

今回の健康診断、

ショックだったのは体重の増加だけではなかった。

 

以前の私は、

「健康診断で一番自信があるのは何ですか?」

と、聞かれることがあれば、

迷わず

「骨密度です !!」

と答えただろう。

まぁ、誰もそんなこと聞かないだろうけど。

 

数年前、初めて骨密度を測った時のことである。

「骨密度って何?」

と思いながら靴下を脱いで、測定してもらう。

判定後、お姉さんが色々と説明してくれる。

「骨密度が低いとね、こんなことになる危険性があるんですよ。

まぁ、これだけ高ければ大丈夫ですが。」

「骨密度を下げないためには、こんなことしたらいいと言われています。

まぁ、ちゃめさんは気にしなくていいですが。」

もらった判定用紙を見ると、

私の測定値を表す印は、

平均よりかなり上、どころか

枠からはみ出ていた

 

数分前まで

「骨密度って何?」状態だったくせに、

この結果はとても嬉しかった。

何事も平均よりかなり上というのは嬉しいものである。

家に帰るとすぐ、母に判定用紙を見せながら自慢した。

 

それから何年間かは、

ずっと高い骨密度を維持し続けた。

 

下がっていく骨密度

しかし、去年の健康診断から雲行きが怪しくなっていた。

骨密度マスターである私は、

待っている間にすぐに脱げるように靴下を限界まで下げておく。

そして、名前が呼ばれると一瞬で靴下を脱ぎ、

測定器に足をのせる。

検査結果が出たようだ。

しかし、お姉さんは私の検査結果が出ても驚いた表情を見せない。

あれ、おかしいな。

毎回驚かれるのに。

「こちらが結果になります」

と見せられた結果には、私が驚いた。

なんと、平均よりちょっと上

 

もちろん余裕で枠の中におさまっている。

 

思わずお姉さんに言ってしまう。

「あれ!?いつもすごく高いんですけどね!!

何でだろう…。おかしいな…」

お姉さんは、

さぁ、何ででしょうね。

という表情をしている。

そして、

「今も平均より上なんで大丈夫ですよ!」

と励ましてくれた。

「そうですね!」

と言いながらも、

ここ数年、

枠からはみ出た骨密度を叩き出し続けている私は、

「平均よりちょっと上」くらいでは

満足できなかった。

 

そして、今年。

もっとも恐れていたことが起きた。

骨密度測定後、

お姉さんが恐る恐る

「骨密度っていつもどんな感じでした?」

と聞いてきた。

嫌な予感がしながらも、

「いつもすごく高いんですよ!」

と言う。

すると、首を傾げながら、

「今回はこちらになりますね…」

と測定結果を見てびっくり。

平均よりかなり下ではないか!!

 

これはショックだった。

先ほどの体重の増加よりもショックだ。

「えー!!前まで枠からはみ出るほど高かったんですよ!!

何でこんなに下がったんだろう…」

と言う。

すると、ちょっと考えてからお姉さんは言った。

「最近痩せたりしました?」

どうやら、痩せると骨密度も低下することがあるらしいのだが、

残念ながら私は5キロ太っていた。

 

そして、骨密度が低いことによって起きやすい病気と、骨密度を下げないための対策を聞かされた。

まさか、この私が骨密度について指導される立場になるなんて…。

ショックすぎて帰り道、母に電話した。

枠からはみ出ていた頃を知っている母は、当然驚いていた。

 

骨密度が低下した原因

やはり、運動不足が原因かもしれない。

家に帰ってからは、人をダメにするソファには座らず、

出来るだけ立ったり歩いたりしてみた。

 

それから数日後、

ママ友に骨密度が下がっていたことを伝えると、

「授乳で骨密度が下がることがあるらしいよ」

と言われた。

 

なるほど!!

そういうことだったのか!!

確かに、骨密度が下がった時期と授乳期は同じ時期だった。

 

それにしても、こんなに下がるなんて!!

授乳、恐るべし。

(運動不足も原因なのでは?)